25歳までに結果が出てない人はすべからく凡人である

25歳までに結果が出てない人は、すべからく凡人である。例外はない。

野球選手、経営者、アーティスト、科学者。天才と呼ばれる人間は25歳までに結果を出している。大谷翔平が二刀流として結果を出したのは20歳の時だし、マーク・ザッカーバーグは22歳でFacebookの原型を作っている。「人間は考える葦である」で有名なパスカルは16歳で『円錐曲線試論』を著し、翌年に機械式計算機を構想・設計し二年後に完成させている。

もしあなたが26歳以上で、且つ、これといった大きな結果が出ていないなら、「天才」であることは諦めた方がいい。

あなたは集団の標準偏差内に分布する、ただの「凡人」である。

ちなみに25歳までに結果が出せず、そのことに嘆く若者の心情を『25歳の壁』と呼んでいる。大学時代に思い描いた25歳の時の自分という理想と、その未来に追いついた自分自身のギャップに苦しむ年齢を『25歳の壁』と呼んでいる。

閑話休題。

「天才であることを諦める」ことは、「大事業を成すことを諦める」わけではない。

カーネル・サンダースは62歳の時に初めてケンタッキーをフランチャイズ化した。天才じゃないからと言って、大きな事業(アートやスポーツでの業績も含む)を起こせないとは限らない。大器晩成と呼ばれる人物たちは、場合によっては天才と呼ばれた人物よりも大きな事業を成す。

では、この記事では何が言いたいのか。

それは、25歳までに結果を出せていないのであれば、頑張り方を変えた方が良いということだ。

25歳までに結果が出なければ戦い方を変えよう

はっきりというが、25歳までに大きな結果が出ていないなら、もうあなたは一生結果を出せない。その戦い方のままならば

同世代を出し抜きたい。「若いのにすごいね」と言われる年齢のうちに結果を出したい。できるだけ早くより大きな成果を出したい。そんなふうに思っていてはまるでダメだ。

ではどうするべきかというと、凡人は「時間を味方につける戦い方」をすべきである。

この主張を裏付けるために、天才の天才たる所以を考えてみる。

天才の共通点と言えるものは「人類史上においても段違いに早く成果を出す」ことである。大谷翔平やザッカーバーグは10代の頃からすでに頭角を表していたし、人類史上においてもかなり早い段階で結果を出している。

天才達は、時間というモノサシで測ることができない。生まれ持った才能に恵まれた環境が合わさっても、人類史で突出するというのは並大抵のものではない。

彼らは天才が故に、周りとのズレに苦しむことはあっても、周りと比較して悩むことはない。それよりも、自身に与えられた能力を存分に活かすことしか頭にない。ザッカーバーグが「俺の年収って同世代より多いのだろうか」なんて凡人の考えをするだろうか?

つまり、天才とは、時間を超越した結果を出す。誕生からたった25年間で偉大な結果を残すことは、「いかに早く結果を残すか」という戦いに勝ち抜いた証拠である。

翻って、凡人、つまり25歳までに目立った結果を残せていない我々は、「いかに早く結果を残すか」の勝負には天才にどう足掻いても勝てない。

むしろ、「早く結果を出す」という戦い方をしている限り、凡人同士の戦いの中で勝ち続けるしかない。

「同期よりも早く出世したい」「同級生に年収で負けたくない」これらは全て、「同級生よりも早く」という、自分と似た能力を持つ群の中で、同じ戦略で、いかに早く勝つかという土俵で戦うことになる。

そしてそれはほとんど消耗戦となる。

だから、凡人のあなたに提案したい戦い方がある。

それこそが「時間を味方につける戦い方」である。

時間を味方につける戦い方

時間を味方につける戦い方とは、端的にいうと長期目線で戦うことだ。3ヶ月、半年で結果を出そうとせず、5年、10年と小さなトライアンドエラーを繰り返し、結果を出していく。

時間を味方につける=長期目線で戦うと意思決定すれば、それだけで多くのライバルと差をつけることができる。否、多くのライバルと戦う必要がなくなる。

事業作りというのは、多くの凡人が集うトーナメントにエントリーして勝ち抜く必要はない。小さな発表会で勝つだけで良いのだ。

例えば2024年現在、個人が参入できる事業として注目を浴びるのがサラリーマン大家なる不動産賃貸事業だ。

多くは、100〜300万程度の物件をリフォームし、月5万円で貸し出す。すると、年間60万円の収入になる。300万円を元手とすると、利回り20%、つまり5年後に元が取れる計算だ(便宜上、表面利回りで計算している)

しかし、上記のビジネスはすでに5年ほど前から個人の参入増加によってレッドオーシャンとなっている。そのため、物件の利回りが下がったり、めぼしい物件がすぐに売れてしまうのだ。

一方で、時間を味方につける戦略を取るというのは、今から5年後、つまり2029年に向けた事業を仕込むということ。それはちょうど5年前にサラリーマン大家がブームとなる前に不動産事業に参入した個人のような立ち振る舞いを行う。

もちろん、すぐ5年後に伸びるビジネスがすぐに見つかるなら苦労はしない。しかし、ある程度市場の変化を予測し先回りすることは可能だ。NRIによる未来年表2024-2100によると、2027年ごろには国内100ヶ所で自動運転移動サービスが全国100ヶ所で展開されると書いている。また、リフォーム市場が2030年から毎年5%以上の成長すると予測されている。他にはNFT市場の成長ややAR・VR市場規模が2028年に100万台突破するとも予測されている。

他にも、毎年各シンクタンク・団体・官公庁が未来予測を年始に公開しているので、目を通してみると良いだろう

上記の資料から、5つピックアップし、分散投資をする。

たとえばNFT市場に一本足打法するのではなく、NFT、自動運転、DINKs、見守りセンサー、太陽光発電など、各領域に対して20%ずつ計5個の領域に自分の時間(と資本)を投資する。毎週平日10時間、土日10時間の投資を行うと1ヶ月で80時間、1年間で1000時間、5年間でそれぞれ1000時間×5領域への事業の種を作ることができる。

その中で一つでも予測通り市場がくれば、どんな天才が来ようと先行者利益を得ることができる。

もちろん、今ここで事業を選定する必要はない。

5年かけて勝負をするのだから、最初の一年は市場選びと少額投資を行い小さな失敗を繰り返し、身銭を切ってリサーチすれば良い。

 

これらの具体的な思考法については佐藤航陽著『未来に先回りする思考法』を参照されたい。

5年後に勝つために持っておくべき覚悟

いくつかの領域に分散投資をした上で、5年後に確実に勝つために持っておくべき覚悟を紹介する。

覚悟には2種類ある。積極的覚悟と保守的覚悟である。

1つ目は積極的覚悟である。これは、5年後に毎月1000万円稼ぐ、そのためにはなんでもやってやる、という前のめりな姿勢の覚悟。

2つ目は保守的覚悟だ。これは、5年後に売り上げが0だったとしても、辞めないという覚悟。

どちらが大事だかわかるだろうか。

正解は二つ目の保守的覚悟だ。

「5年後に何がなんでも1000万円稼ぐという気合いが大事なのではないか」

…ほとんどの人間はそう考える。しかし、だからこそ凡人が取らない戦略(覚悟)を持つべきなのだ。

多くの凡人は、この二つ目の保守的覚悟を軽く見ている。その理由は、5年後まで頑張っても成果が出てないなら頑張る意味がない、と考えるためだ。

しかし、凡人が確実に結果を出すには、5年後に成果が出てなくとも続けるという、泥臭く、ダサく、カッコ悪い覚悟が必要なのだ

なぜか。

それは、結果というのは頑張りに比例しないから。三木谷曲線と呼ばれる、結果はべき乗に現れてくるグラフを目にしたことがあるだろうか。これは、楽天の創業者である三木谷が考えたもので、さすがは一代で1兆円企業を作り上げた人間と言える聡明な結果予測に対するモデルだ。

多くの人間は、結果というのは線形に現れると考える。しかし、実際はすぐに結果は現れず、結果が出るかどうかという次元を超えた継続の先にようやく結果が出てくる。

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事業作りというのは5年で結果が出るなんて甘い世界じゃない。しかし、トライアンドエラーを継続し続ければ絶対に結果が出る、というのも事業作りの性質である。本当だ。

 

まとめ

あなたが26歳以上で、これと言った結果が出ていないなら、「天才」であることは諦めた方がいい。

自分は「凡人」である、と認めた上で「天才」と「凡人」が避けがちな戦略を取り、5年後に結果が出なくてもやり続けるという保守的覚悟を持つ。

上記の戦い方・スタンスを取れば、確実に結果が出ると言い切れる。この記事を読んで戦略と覚悟の持ちようを変化させたなら、5年後に結果を教えてほしい。

 

PS.

どうしても「天才」の称号を諦めきれない場合は、この本を一読されるといいだろう。